アトピー性皮膚炎患者人口はどれくらいだろう?
本州の西の端に位置する辺境?の地に35年間、漢方専門でのらりくらりとやっている小生の薬局でも、全国各地から二泊三日の旅程で漢方相談に訪れる人が絶えない。
かなり自信をもっている分野だから、改善率も相当に高い。
言うも憚られるが、アトピー治療で有名な各地の先生方の治療によって治らなかった人たちばかりであるから、最初の数ヶ月は漢方薬配合上の紆余曲折は免れないこともある。
しかしながら、その初期の互いの苦労を厭わない不屈の精神を持しておられる人であれば、将来はとても明るいのである。
本題のアトピー性皮膚炎の処方運用上の注意点であるが、アトピー性皮膚炎は変化の激しい皮膚病であるから、方剤を固定的に考えないことである。
しばしば、同じ漢方処方ばかりを長年続けていた人が多いのは怪訝である。現実的な問題としては、一定レベルの改善が得られるまでは、漢方処方の組み合わせや配合を固定できないことの方が多いのである。これだから長年治らないはずだと得心することが多い。
千変万化に変転極まりないアトピー性皮膚炎であるが、だからと言ってアトピー性皮膚炎を風証の一種と捉えることには、些かの疑問を呈せざるを得ないのである。すくなくとも外風と捉えることには大いなる疑問を呈するのであるが、一般の教科書漢方では主として風証の一種とみるのが常識化していることこそ、大いに問題なのである。
消風散や十味敗毒湯、あるいは荊芥連翹湯など、これら袪風薬配合の方剤によって却って悪化させて患者さんに恨まれた専門家は多いはずである。もちろん治療効果を発揮することもあろう。
しかしながら、これら袪風薬配合の方剤はアトピー性皮膚炎に対しては、当たるも八卦的な不安定要因があまりに多過ぎると思うのである。
そろそろ
現在のアトピー性皮膚炎に対する到達点 の未完部分を埋め尽くす時が次第に近付きつつある。
つまり、ボケないうちにあの世に行く前の置き土産として、アトピー性皮膚炎に対する真に有効な漢方処方運用のコツを記して残して置きたいと考えている。