昭和48年当時の治験例であるが、たまたま手元にある拙著
『
求道と創造の漢方』(東明社刊)に、『漢方の臨床』誌に発表したものをそのまま転載したものがあるので、著者の許可を得て転載(許可が得られるのは、アタリマエ、書いてる本人だもの)。
なお、上記の村田恭介著『求道と創造の漢方』は、
漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局サイトの一部のカテゴリ、書評、あるいは書庫や著書などの中に散見される。
坐骨神経痛と下肢の痛みに桂枝茯苓丸料と芍薬甘草湯の偉功
昭和四十八年十二月七日。腰の曲がった男子、五十五歳。
腰痛と下肢(ふくらはぎ)のひきつるような痛みを訴えて来訪。
体格強壮、入院中だが効ナシとて。
夫婦関係も二十五年間ほとんどうまくいかない。
原因は当時、屋根から転落時の打撲という。
桂枝茯苓丸料を投与。
今年四月二十六日までの間に、わずか80日分をとぎれとぎれに服用。
服用二十日で腰痛および腰の曲がりは治ったが、かえって下肢の痛み強しとて、芍薬甘草湯20日分に切り替える。
六月五日来訪。
今度の薬は抜群とのこと。一服にして多年のふくらはぎのひきつれは消散、腰痛も全く癒えたとて、感謝された。
再発を恐れて、同方を20日分持ち帰る。
なお、五月に再就職して元気で働いている。
上記、当時のたどたどしい拙文をほとんど当時のままで転載したが、実際には、25年来の相当重症な患者さんで、その間、入退院繰り返しの連続だったという。
その後も、予防として、芍薬甘草湯をポツリポツリと、数年以上は続け、リウマチの奥さんとバトンタッチであった。
それゆえ、奥さんの情報から、その後の経過もすべて把握できており、そのまま根治に至っている。
本来なら、このブログでは、このような治験例をあまり掲載しない予定であったが、
漢方と漢方薬の真実サイトの8月5日で、女性薬剤師からクレームがつき、芍薬甘草湯が先か、桂枝茯苓丸が先か、と大論争。
それなら、ということで、三十年前の相談カードを調べることになったが、結局、自著に掲載していたことを思い出して、いち早く、このブログに転載することにしたのであった。