苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)の最も主眼とすべき自覚症状は「
立ちくらみ」である。
ところがどこの苓桂朮甘湯エキス製剤にも、効果・効能部分の記載において、ふらつきやめまいが出てきても、もっとも目標とすべき「立ちくらみ」が一切出て来ない。
起立性調節障害などに著効を奏する苓桂朮甘湯ではあるが、日本漢方時代に学んだことで現在でも高く評価しているのが各方剤についての「口訣(くけつ)」である。
苓桂朮甘湯の使用目標は、正確な弁証論治を行う上でも最重要確認事項がこの「立ちくらみ」を起こしやすい体質であるのかどうかを問い質しておくことなのである。
なお、苓桂朮甘湯中の朮(じゅつ)は、常識的なことながら白朮(ビャクジュツ)の配合であるべきで、一部の医療用漢方などでは白朮を配合すべきなのに、蒼朮(ソウジュツ)で代用されている製剤は、問題なしとしない。
(但し、補中益気湯や六君子湯中の白朮が蒼朮で代用されていることの方がはるかに問題は大きいかもしれない。)
参考文献:白朮(ビャクジュツ)を蒼朮(ソウジュツ)で代用する日本漢方の杜撰で詳細に述べている。