もともとオルスビー錠が逆流性食道炎に有効な例があることを報告したのは、筆者が主催する他のブログ、
漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告において、
2007年02月15日 逆流性食道炎に対する安上がりな漢方薬
と題して発表したものを嚆矢とする。
それがいつの間にか、検索からも消え、宣伝上手な他サイトでは「安くてすいません」などと嘯くブログすら現れる始末(苦笑。
たしかに安価なものなので、地元で調達して試してもらえば5割前後の確率とはいえ、少しはお役に立てるかもしれない、世のため人のため、老婆親切から上記のブログを書いたものだった。
しかもこのオルスビー錠は第3類医薬品であり、あまり体質を考慮しなくても、ほとんど副作用の心配がない。
しかしながら、ネット上の販売店で盛んに宣伝されるほど、オルスビー錠単独で皆がみなに効くものではないので、そのことはここでしっかりと強調しておきたい。
人の褌で相撲を取るのもいいが、ほどほどにしておかないと、ダイエットに防風通聖散などとまことしやかな嘘がまかり通るのと同レベルに堕することになる。
もともと上記のブログに書いているように、過去の事例から5割の人に有効ではないか?と書いているように全員に効くとは書いてないはずだ。
ところで最近、
ブログの閲覧者から匿名のメールで、オルスビー錠で却って調子が悪いという女性が2名あったことから、少数の人には合わない可能性がある。
このような逆効果であったという報告を受けたのは初めてであるが、1~2例でもあれば看過することはできない。
またオルスビー錠がフィットする場合でも、人によってはオルスビー錠だけでは効果が弱いようにも書いていたと思うが、これまで多くの逆流性食道炎の人達の漢方相談を受けて、一般漢方処方を併用してもらいながらも、男女それぞれ一名ずつ、ほとんど効果が出なかった人もいる。半年前後は頑張られたが、どうしてもこのお二人には効果が少なかった。
但し、遠方の人達で、当時は一度来られただけで、あとはメール相談というのがまずかったように思われる。
7~15日毎に通いつめた人達は全員、ほぼ寛解しているからである。
もちろん、
オルスビー錠だけで改善した人も多かったとはいえ、現実にはやはり弁証論治に基づいた適切な一般漢方製剤を併用した方が、明らかに効果は上がる。
なかでも大柴胡湯証を呈している人が最も多かったが、ササヘルスとオルスビー錠の併用で治った人もかなりいた。
世間で噂される逆流性食道炎に六君子湯というパターンは、当方の薬局に限っては極めて小数派に過ぎなかった。
漢方処方を併用する場合には必ず体質に応じた配慮、つまり弁証論治にもとずく適切な方剤を選ぶことが必須となる。
現在進行形でも9つの重大疾患を抱える人が、この逆流性食道炎に関しては大柴胡湯+オルスビー錠で、明らかに症状が激減して大いに喜ばれている。
ともあれ、いつの間にか、オルスビー錠が逆流性食道炎の特効薬みたいに宣伝するブログもみられるが、ちょっと過剰宣伝が過ぎではないですかっ?と窘めておきたいものである。
そのほかの関連ブログ:
逆流性食道炎とオルスビー錠の中でも、
※
オルスビー錠が逆流性食道炎に効果があったとのご報告と質問
という報告もあれば、これとは真逆のケースの報告もある。
※
逆流性食道炎にオルスビー錠が合わなければ即刻中止すべきです
その後の分析から次のような類推がなされるようになっている⇒
オルスビー錠が逆流性食道炎に効果を発揮しやすいタイプが判明したかも