現在、もっとも乱用されている漢方薬の一つが小青竜湯や大建中湯であると思われる。
昨今、ほとんどの西洋医学畑の医師たちが、アレルギー性鼻炎や花粉症などに病名治療薬として乱用されるから、そのために様々な副作用を呼んでいる。
小青竜湯は肺失宣降・水飲内停の病機(病理機序)に対する宣肺降逆・温化水飲の治療効果を発揮するが、現実的には肺寒停飲の病機のある気管支喘息などに使う機会はあっても、アレルギー性鼻炎や花粉症では、胃に負担をかけず安全性の高い玉屏風散(衛益顆粒)や藿香正気散で十分なことが多い。
但し、幸か不幸か、この2つのエキス製剤は、保険適用品が存在しないので、保険医から投与を受けることができないので、自費で調達せざるを得ない。
そもそも日本の医療用の小青竜湯は細辛と乾姜において問題が多いのである。
細辛はやや毒性があり、あらゆる処方で日本より使用量が多い中国でさえ、1日量が3gを超ないほうが無難であるとされる生薬である。
ところが日本の医療用の小青竜湯製剤では、細辛が3g使われ、乾姜は例によって飴色に蒸した煨姜もどきが使用され、本来の乾燥生姜とは薬効において明らかに異なる。
それゆえ、昨今の様に漢方経験の少ない多くの医師たちが小青竜湯を乱用するものだから、
タミフルと共に医師から処方された禁忌に近い危険な配合、麻黄細辛附子湯と小青竜湯という禁忌に近い投与が行われている。
これでは細辛が二重になって1日量が3gを遥かに超えて危険である。
中国では昔から、細辛を粉末で用いるのに、一銭(約三グラム)を越えてはならない。多すぎた場合は悶死してしまう、とて戒めていました。 ━漢方薬の安全性の問題についてより引用
とあるように細辛配合剤を乱用するべきではないのである。
現実的には副作用を生じやすい配合生薬は、細辛ばかりでなく麻黄の問題も大きい。
ましてや上記のように小青竜湯に麻黄附子細辛湯(麻黄細辛附子湯)を併用投与する禁忌に違い配合が行われれば、細辛が倍量になるばかりでなく麻黄も倍量となり、高齢者や虚弱者の場合、かなり危険である。
麻黄の主成分はエフェドリンであり、交感神経を刺激するので過剰投与されれば、様々な副作用(動悸・異常発汗・血圧上昇・異常興奮・胃障害など)を生じても不思議ではない。
たとえばしばしば見られる肺熱のある辛夷清肺湯証の人達にも、漢方知識の乏しい医師達により小青竜湯が投与されており、そのために様々な副作用にコリゴリして病院漢方を断念し、当方に相談に訪れる人達があとを絶たない現実がある。
いずれにせよ、昨今の小青竜湯の乱用は目に余るものがあるので、さしあたり問題のあった事例の一部をブログに書いているので、そのリンクを以下に掲載して参考に供したい。
医療用漢方の小青竜湯による誤投与や不必要な長期連用による副作用と思われる事例集
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耳鼻咽喉科で処方された小青竜湯による副作用
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耳鼻咽喉科で処方された小青竜湯による副作用の続報
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小青竜湯の長期連用による副作用
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高齢者に要注意の小青竜湯(副作用の認識がない医師たち)
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小青竜湯連用によって生じた乾燥性の咳
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小青竜湯と麦門冬湯のどちらでも良いと医師に言われながら出された小青竜湯に疑問をお持ちの親御さんからのお問合せ
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小青竜湯誤投与の典型例
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タミフルと共に医師から処方された禁忌に近い危険な配合、麻黄細辛附子湯と小青竜湯
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やっぱり長期連用には不向きな小青竜湯
これ以外にもまだまだあったが、見つかり次第追加して行きたい。